「聖なる科学(1)」

以前に、私が提唱している「病気の原因は、体液の循環不良により結合組織内に 沈着した、タンパク質を主体とした物質である。」という説、(「千島学説」に 対抗して「真野学説」とでも名付けましょうか。)は、私が調べた範囲内では 西洋医学系、あるいは代替医療関係の、どんな書物にも載っていないと書きました。 そのためスティルと同様に私にとっても、一般の西洋医学の医師が書いた病理学系の 書籍は役に立たないものとなってしまい、結果的に何か参考になる文献はないかと 探す場合には、違う方面を調べてみるしか方法はありません。 実は西洋医学系や代替医療系とは全く違う分野の書籍には、私の説と同じような ことが書いてあるものがあります。 それは今は亡きインドのヨギ、スワミ・スリ・ユクテスワが書いた「聖なる科学」 という本です。 私が自分自身の経験のもとに「真野学説」にたどりついたのは、2009年の ことですが、この「聖なる科学」は、そこからさかのぼること60年前の1949年 に出版されています。(念のために書いておきますが、私がこの本を初めて 読んだのは、2009年以降のことです。) 米APPLE社の共同設立者の一人、故スティーブ・ジョブズ氏が大きな影響を 受けたとされる、パラマハンサ・ヨガナンダ著の「あるヨギの自叙伝」という 本があります。 ジョブズ氏はティーン・エイジャーの頃にこの本を初めて読み、その後一年に 一度は、最初から最後まで読み返していたそうですが、スリ・ユクテスワは、 この「あるヨギの自叙伝」の著者であるパラマハンサ・ヨガナンダのグル(師)に あたる人です。 さらにその系譜をたどるとユクテスワのグルがラヒリ・マハサヤ、パラムグル (師の師)がババジ・ナガラジとなります。 ユクテスワのパラムグルであるババジは不老不死となった聖者で、年齢がおよそ 1800歳、現在もヒマラヤの奥地で弟子とともに修行生活をしながら、人類の 進化を助けていると言われています。 また、このババジが不老不死の能力を身に付けたのは「アガスティアの葉」で 有名なシッダ・アガスティアのもとで、修行していた時期だということになって います。(ちなみにアガスティアもババジ同様に不老不死で、現在も生きて いるとかいないとか・・・。) 今回紹介する「聖なる科学」という書籍は、スリ・ユクテスワがババジの勧めと 助力によって書かれたと、その序章には書かれています。 この「聖なる科学」には宇宙について、人類の進化のサイクルについて、神に ついてなど、なかなか興味深い内容が書かれていますが、その中で病気に関する 記述が「真野学説」に非常に近い内容となっています。 今回は前置きが長くなってしまったので、「聖なる科学」に書かれている病気に 関する記述は、次回以降に紹介したいと思います。                                  白山オステオパシー院長