「死ぬかと思った-その7」
久しぶりに、私の死ぬかと思った体験です。
今回は、けっこうシャレにならないおはなし。
最近、当院に来る患者さんは不思議な能力を持っている方の割合がどんどん増えて
いるような気がしますが、今回の体験は超能力、霊能力といったものが、ほぼ皆無の
私の中では、貴重な神秘体験です。
「居眠り・・・。」
今回は、私が北海道は厚田村で農業をしていた頃の出来事です。
それは、ある年の夏のこと。
農作業が忙しいにも関わらず、土曜日の夜に札幌の友人から誘いの電話があった
私は、農作業が終わってから愛車の軽トラ「三菱ミニキャブ」を走らせ、札幌まで
遊びに行きました。
それは、仕事+遊びで疲れた状態で夜中の2時頃に石狩川の堤防沿いの道路を、
厚田村の自宅に向かって、走っていた時のことです。
翌日もまた早朝からの農作業が控えていた私は、窓は全開、ラジオのボリュームを
上げて、睡魔と戦いながら愛車ミニキャブを走らせていました。
ところどころ記憶を失いながらも、石狩大橋の近くまで来た私でしたが、とうとう
限界が・・・。
ウトウトしているあいだに軽トラは反対車線を越え、私が気がついた時には道路の
右側にある、下向き矢印のポールが目の前にせまっていました。(北海道では
冬になると、道路の幅が雪に隠れて分からなくなるため、下向きの矢印のポールが
並んでいます。こんな感じです↓)
このポール、見た目以上にしっかりしていて折れたり曲がったりすることもなく、
真正面から激突したミニキャブの衝撃を、全て受け止めてくれました・・・。
結果、フロントガラスは割れ、掛けていたメガネははるか前方に吹っ飛び、
フロント中心部はV字型に車内にめり込んできました。(ちなみに衝突の瞬間に
止まったスピードメーターは、時速60kmを指していました。)
私の両足の甲の部分は、車体のフロント部分に挟まれて抜けなくなり、まずは
足を靴から引き抜いて、その後に靴を引っ張り出し、その靴を両手に持って
開かなくなったドアの窓の部分から、私は車外に這い出しました。
真っ暗なため当然メガネも見つからず、ましてや午前2時の石狩川の堤防ですから
車が通るわけもなく、途方に暮れるわたし。
しかし、しばらくすると前方に車のライトが!!
轟音を上げて走ってきたその車は、私を見つけて止まってくれました。
それは、石狩湾新港で土曜の夜に行われていたゼロヨンレースに出場した帰りの
20歳そこそこの若いお兄さんでした。
彼は親切にも私を乗せて、まずは一番近い茨戸病院まで連れていってくれ、
茨戸病院では処置できないとわかると、手稲の前田整形外科まで車を走らせて
くれました。
レントゲンの結果は、両足の第1、第2中足骨骨折、さらに眉毛の部分を
フロントガラスにぶつけたらしく、5針ほど縫いました。
この時のお兄さんには、いまでも感謝しています。
後日談ですが、退院した私が見たミニキャブはハンドル下のプラスチックカバーの
部分はシートの前の部分にめり込み、ハンドルとシートの背もたれの部分の間隔が
数cmという状態でした。
私の骨盤の厚みからすると、どう考えてもそこに私の体が入るスペースは無いの
ですが、先程も書いた通り左右の足の中足骨骨折と顔面の裂傷以外は、全くどこにも
ケガはありませんでした。
私が入院している時に、お見舞いに来た人たちが「絶対、下半身不随になってると
思ってた。」と言っていた意味が、この時にわかりました。
きっと、私の守護霊達が守ってくれたのでしょう。
目の前にポールが見えた瞬間は、マジで死ぬかと思いました。
関連記事:
「死ぬかと思った-その1」
「死ぬかと思った-その2」
「死ぬかと思った-その3」
「死ぬかと思った-その4」
「死ぬかと思った-その5」
「死ぬかと思った-その6」
白山オステオパシー院長