「北欧訪問記(8)」

ノルウェー周辺地図

ノルウェーの位置

午前11:06にフィンランドの首都ヘルシンキを発った特急列車は、途中で ノルウェーとの国境を越えます。 では次の訪問先ノルウェー周辺の地図、ノルウェーの位置、ノルウェー国旗、 国章、そしてノルウェーの概要です。
ノルウェーの概要 ノルウェー王国ノルウェーおうこく)  人口 511万人  通貨 ノルウェークローネ  首都 オスロ  面積 38万5200平方キロメートル(日本とほぼ同じ大きさ)  公用語 ノルウェー北ヨーロッパのスカンディナビア半島西岸に位置する立憲君主制国家である。 首都は半島南端部に存在するオスロフィヨルドの奥に形成された港湾都市オスロ。 東にスウェーデン、ロシア、フィンランドと国境を接する。 国土は南北に細長く海岸線には、多くのフィヨルドが発達する。 また、バレンツ海に位置するスヴァールバル諸島(北緯74°から81°)は 人が定住する地としては地球上で最北に位置する。 ノルウェーは主に一般税収を原資とした高負担高福祉の福祉国家であり、 1人当たりのGDPや平均寿命、就学率、成人識字率ともに世界的に トップクラスに位置している。 また世界で最も男女平等が浸透している国としても知られている。 男女間の機会均等、社会参加、利益などでも男女の差がほとんどなく(全く 無いわけではない)社会的要素の利益が男女の垣根なくいかに自由で平等に 行き渡っているかを数値化したGDI、男女間の機会均等と社会参加の程度を あらわすGEMどちらも世界一である。 かつて徴兵制は男性だけの義務となっていたが、2014年に徴兵制を女性にも 広げる法案が可決したことから、2015年から女性の徴兵を開始した(ただし 女性は希望者のみ)。 ノルウェーは世界有数の原油輸出国であり、1969年に北海油田が発見されて以降、 油田・ガス田の開発が進んだ。 北海における石油採掘は国有割合の高い企業によって行われており、福祉国家 ノルウェーの財政に大きく寄与している。 さらに将来の石油・天然ガスの枯渇に備えて、原油売上による収益は原則として ノルウェー政府年金基金として積み立てられ国際的な金融市場に投資されている。 国家財政収支は石油以外の歳入だけで均衡するよう歳出抑制策を実施しているが、 なお石油基金からの繰り入れが大きな割合を占めている。 ノルウェーで有名な人としては、世界で初めて南極点に達したアムンゼン「叫び」を 描いた画家ムンク、近代演劇の父イプセン、作曲家のグリーグなど。 身近なところでは、アウトドアウェアのブランドHELLY HANSEN、またノルウェー人 はコーヒー好きで有名、1人当たりの年間消費量は9.21kgで世界第3位(1位は ルクセンブルク、2位がフィンランド、日本は3.4kgで11位。) 2000年度から開催されている世界一のバリスタを選出するワールド・バリスタ・ チャンピオンシップにおいては、初代優勝者ロバート・トーレセン氏、2004年度の 優勝者ティム・ウェンデルボー氏など、ノルウェーが優勝者を次々と輩出している。 日本では代々木公園駅近くにある「FUGLEN TOKYO」でノルウェーコーヒーを味わう ことができる。 こちらはノルウェーの老舗コーヒー店「FUGLEN」の、海外進出1号店。

今回泊めていただいたトムさん、カオリさん宅。

朝食には、ノルウェーの名物も。

オスロ郊外の湖

では前回からのつづき。 11:06分発の列車は、ほぼ定刻通りに発車しましたが、次の駅は11:24発の 予定が11:40分、この調子で列車は遅れていきます。 結局、駅名は忘れましたがオスロよりかなり手前の駅に長いこと停車したあと 「車両不具合により、次の駅で他の列車に乗り換えてください。」ということに なってしまいました。 当初の予定では、オスロ着がPM4:09でしたが、乗り換える駅に到着したのが すでに、PM4:40。 他の乗客達と一緒に列車を乗り換えるために、少し離れたホームへと向います。 皆が乗り込んでいる列車があったのでその列車のところまで行きますが、行き先を 見ると、「Oslo」ではなく、「Asker」と書いてあるではありませんか。 私が不安になって、隣にいたおばちゃんに「この列車、オスロに行く?」と聞くと 「オスロ、イエス!」と答えてくれ、安心して乗り込みます。 それまで乗っていた列車はwifiがつながりませんでしたが、乗り換えた列車は free wifiが使え、オスロ駅で待ってくれている白山オステオパシーのもと患者さん モリ君と、ようやく連絡を取ることができました。 wifiは使えたものの、この列車は普通列車のため各駅に停車し、オスロに到着 したのは予定の4:09よりも、2時間近く遅れた5:56。 オスロ駅に着くとモリ君とその知人のコズエさんがホームまで迎えに来てくれて いて助かりました。 モリ君の話によるとオスロ駅で待っていると、表示板のストックホルムから到着 する予定の列車に×印がつき、駅員にどうなったのか聞いても駅員も分からない。 結局わたしからの連絡があるまで状況が全くわからなかったそうですが、こちらでは よくあることのようで「2時間遅れでもオスロに着いたのだから良しとしましょう。」 ということでした。 その後、私、モリ君、コズエさんの3人でオススメのケバブ屋さんに夕食を食べに 行き、それから私が泊めていただく予定になっていたモリ君の知人のカオリさん、 トムさん夫妻の家へと地下鉄で向います。 私のオスロ滞在は3泊でしたが、オスロ周辺乗り放題の1週間券を240クローネ (約3000円)で購入した方がお得ということで、改札横にあるセブンイレブンで 1週間券を購入。 このチケット、オスロ周辺のトラム、バス、地下鉄の他フェリーにも乗ることができ かなりお得です。 地下鉄の改札は最初に一度ピッとすると、その後は有効期間中は改札を通る 必要がなく、改札横にある通路を素通りできます。 改札を通らなくてもホーム内に入ることが出来ると、キセル乗車する人が 出てきそうですが、車内では駅員さんがチケットのチェックにまわって来る ことがあり、キセル乗車が見つかると約15000円の罰金を支払わなければ いけないそうです。 コズエさんとはここで別れ、モリ君と私は地下鉄でカオリさん宅へと向います。 家に着くとカオリさんとトムさんが迎えてくれ、ムースのスモークをつまみに ノルウェーのビールを飲みながら、ノルウェーのことについていろいろと 教えていただきました。 概要にも書いた通り、ノルウェーは世界一男女平等が進んでいる国ではないかと 言っていました。 既婚女性も働くのが当たり前、出産の際は10ヶ月の有給休暇が義務付けられており 出産費用は無料、更に日本円で約60万円が支給されるそうです。 また保育所も充実していて、ある程度高いポジションについている女性でも、もとの ポジションに復帰できるようになっているとのこと。 またこれは北欧全般に言えることですが、結婚という制度に対するこだわりがなく 結婚はしていないが子供のいるカップルは当たり前、同性婚もOK、ゲイ、レズ、 バイも、皆隠すことなくオープンだそうです。 モリ君は彼女が居ないと言うと、ゲイだと勘違いされてしまい困ると言っていました。 2月15日(月) 翌日の朝食は、カオリさんがノルウェーの食べ物を各種用意してくれていました。 タラコペースト、やぎのチーズ、レバーペースト、サバのトマト煮の缶詰、 スモークサーモンにヨーグルトなどなど。 カオリさんに「どれが好きですか?」と聞いたところ、「実はレバーペーストと サバの缶詰は、まだ食べたことないんですよね。」という答えで、思わず 「私って、もしかして実験台?」とツッコミを入れてしまいました。 実際に食べてみるとどれも美味しくて「レバーペーストもサバも美味しいですよ。」 と食べてみるように勧めましたが「いえ、私はちょっと・・・」。 本当に、結構おいしかったんですけどね~。 ご主人のトムさんの出勤をお見送りしたあと、私もモリ君と待ち合わせしていた 駅へと向います。 駅で落ちあい、トラムで最初に向かったのはモリ君お気に入りの湖。 夏はこの湖で泳いだりバーベキューをしたりするそうですが、この時期の湖面は 完全に凍っており、その上を地元の人達が犬をつれて散歩していました。 私達は湖面の上は歩かずに湖の周囲を一周、その後トラムに乗りオスロ大学へ。 ノルウェーに渡ってしばらくのあいだ、モリ君はオスロ大学のエストニア出身の 学生宅に泊めてもらっていたこともあり、よくオスロ大学のカフェテリアで昼食を 食べていたそうです。 ここは物価の超高いオスロの中では、比較的安く食事を食べることができて、 当時仕事の無かったモリ君は、非常に助かったと言っていました。 私たちもここで昼食をとってから、次の目的地へと向います。

地元の人は、凍った湖面の上を犬と散歩

オスロ大学の図書館、カフェなどが入っている棟

カフェテリアで昼食をとる、オスロ大学の学生達

ヴィーゲラン公園

ヴィーゲラン公園一の人気者、怒りんぼう。

公園のシンボル、モノリッテン

オスロ大学で昼食をとったあとは、ヴィーゲラン公園へと向います。 こちらはノルウェーの彫刻家グスタヴ・ヴィーゲラン作の212点の彫刻が展示 されており、公園のシンボルである「モノリッテン」は高さ17メートル、121体 もの人間が刻まれているそうです。 私はこの「モノリッテン」を見たときに、会田誠作の「ジューサーミキサー」を 思い出してしまいました。 それにしてもこの日はオスロ在住の人たちも、「この時期に、これほど天気の 良い日は、まず無い。」と言うほどの、素晴らしい快晴の一日でした。 つづく。