「新型コロナ第3波、北海道・東京・大阪を比較してみた。」

11月初旬からコロナの第3波が来ていますが、感染者数(PCR検査陽性者数)が特に多い北海道、東京都、大阪府を比較してみると、それぞれの特徴がありましたので御紹介いたします。

 

国内の発生状況など|厚生労働省

 

最初に、第3波が始まる直前の11月4日時点の厚生労働省発表の新型コロナウイルス国内発生動向の確定週別人数、都道府県別人数↓

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 https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000692125.pdf 

 

 

次に12月9日時点の厚生労働省発表の新型コロナウイルス国内発生動向の確定週別人数、都道府県別人数↓

  

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 https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000704074.pdf

 

  

次に北海道、東京都、大阪府の11月4日時点と12月9日時点を比較したグラフです↓

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では、北海道・東京・大阪、それぞれを見てみます。

  

1,北海道

新型コロナ:道内の発生状況 | 保健福祉部健康安全局地域保健課

 

北海道は、有症者、無症者、症状確認中ともに大きく増加しています。

特に、実際に症状が出ている有症者の増加率が高いことが気になります。

低温による免疫力の低下、乾燥によるウイルスの浮遊、換気不足などが感染拡大の原因なのでしょうか?

 

 

2,東京都

都内の最新感染動向 | 東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイト

 

東京都は相変わらず症状確認中の人数だけが増え続けています。

有症者は第3波が始まってからの1ヶ月あまりで62人の増加(平均すると1日に約2名)、無症者の数は私が記事にURLを貼り付け始めた7月29日から569人のまま変わっていません。

 

参考までに、東京都の新型コロナウイルス感染症対策サイトのデータから、第2波と第3波(12月13日まで)を比較してみました。 

こちらが各種データのグラフ(7月22日~12月13日)↓

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第2波

PCR検査者数最大値 

8月8日 4,815人(7日間移動平均)(陽性率6.8%)

感染者数最大値 

8月1日 472人

陽性率最大値 

8月6日 7.0%

 

第3波(12月13日現在)

PCR検査者数最大値 

12月10日 6,919.7人(7日間移動平均)(陽性率6.3%)

感染者数最大値 

12月12日 621人

陽性率最大値

11月23日 6.6%

 

東京都のデータを見ると、PCR検査陽性率は第2波よりも第3波のほうが低く推移していますが、11月初旬頃からのPCR検査数の急激な増加により感染者数(ほぼ全員が症状確認中)が一気に増加しています。

第2波と第3波を比較するとPCR検査者数の増加分にほぼ比例して、感染者数も増加していることが分かります。

ちなみに12月9日時点の厚生労働省発表の新型コロナウイルス感染症の国内発生動向によれば、有症者の数では大阪(12,767人)、神奈川(10,790)、愛知(9,661)、北海道(7,308)、埼玉(6,825)、千葉(5,863)、東京(5,388)と東京は全国で7番目の人数となっています。

 

 

3,大坂府

大阪府 新型コロナウイルス感染症対策サイト | 大阪府 新型コロナウイルス感染症対策サイト

 

大坂府は北海道、東京都とは違う変化を示しています。

有症者・無症者は微増ですが、症状確認中がこの1ヶ月あまりで10倍以上に増加しています。

大阪府のサイトには陽性率は示されていませんでしたので、第2波、第3波の検査者数最大値と感染者数最大値を紹介いたします。

 

第2波

PCR検査者数最大値 

8月19日 2,923人

感染者数最大値 

8月7日 255人

 

第3波(12月13日現在)

PCR検査者数最大値 

12月2日 5,943人

感染者数最大値

11月22日 490人

 

 大阪府PCR検査実施者数推移

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大阪府感染者数推移

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大阪府PCR検査者数最大値は第3波が第2波の約2倍、感染者数最大値もそれに比例して2倍近くとなっています。

 

 

  

北海道・東京都・大阪府を比較した私の印象:

 

1,北海道

有症者・無症者・症状確認中の比率や増加の推移を見ると、北海道が最も現実の値に近いのではないかという印象を受けました。

北海道の有症者数増加率が最も高いので、今後の推移が気になるところです。

 

2,東京都

東京都は厚生労働省による濃厚接触者のPCR検査指針に最も忠実に取り組んできたように見えます。

ただ、無症者は私が調べ始めた7月29日から人数が全く変化していませんし、有症者も約4ヶ月半でわずか170人しか増えていません。

この間に感染者数は11,624人から44,374人へと32,750人増加していますので、北海道の状況と比較すると非常に違和感があります。

私の印象では、東京都は濃厚接触者や自費PCR検査を受けた人達の有症者・無症者への分類を行なっていないように見えます。

また東京都の死亡者数は7月29日発表分から12月9日発表分までの有症者の増加が170人に対して、その間の新型コロナウイルス死者数は199人となっています。

【東京都】新型コロナウイルス感染者数・死者数の推移・累計グラフ:最新ニュース-NHK

 

新型コロナウイルス国内発生動向  令和2年7月29日18時時点

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000654102.pdf

 

2020年6月18日の厚生労働省の通達ではPCR検査陽性者は死因に関わらず、全て死亡者数に含めることになっていますので、これは基礎疾患を持っていた方がPCR検査で陽性となり、その後死亡したケースが多いのではないかと思われます。

また死亡後にPCR検査をするケースもあるようです。

 

厚生労働省が各都道府県に通達した文書↓

https://www.mhlw.go.jp/content/000641629.pdf?fbclid=IwAR3ZKIdrKQkr0ZYe1nXZE8_lzPuIFF_yMxxp5DCigyeV1lD6LLgrMty87Vs

 

通達時の埼玉新聞記事↓

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死亡後のPCR検査により陽性確認↓

www.chunichi.co.jp

 

 

 

3,大阪府 

大坂府は、10月までは厚生労働省による濃厚接触者のPCR検査指針に従わずに、主に有症者のみのPCR検査を行なってきたが、11月以降何らかの理由により方針転換をして、より厳密に濃厚接触者のPCR検査を始めたような印象を受けます。

後述しますが、東京では自費PCR検査の価格破壊が起こっていますが、大阪ではまだそのようなニュースは見当たりませんでした。

ですから、自費PCR検査による症状確認中の増加は考えにくいと思っています。

 

  

 

厚生労働省発表の国内感染動向は12月9日分より「(速報値)」という文言が追加されました。

12月9日分と12月2日分を比較すると11月25日~12月1日の間の数字にかなりの変動がありますので、恐らく各都道府県行政の担当者、厚生労働省担当者ともにPCR検査数の増大によって業務が逼迫し、集計が間に合わなくなってきているのではないでしょうか。

業務が逼迫しているのは、医療関係者だけではないようです。

 

国内の発生状況など|厚生労働省

 

令和2年12月9日18時時点 

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000704074.pdf

令和2年12月2日18時時点

https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000702069.pdf

 

 

 

GOTOトラベル中止で省庁の担当者は徹夜で仕事をしているというニュースがありましたが、このまま無症状の人のPCR検査を増やしていけば、医療現場、そして都道府県や厚生労働省などの担当者も疲弊し、行政も崩壊しかねないのではないでしょうか?

news.yahoo.co.jp

 

 

 

前回の記事から、専門家の意見をいくつか。

 

東京大学名誉教授の唐木英明氏

「日本は新型コロナウイルスを、指定感染症第2類以上に指定してしまったため、軽症者も無症状者も病院に入れなければならず、医療に余計な圧迫を与えている。

もう一つは、病院内で一人でも感染者が出たら世論に叩かれ、ひどい風評被害を受けるので、みな慎重になる。

こうした2重の足かせのせいで、“大変だ”と騒いでいるのです」

「大事なのは感染者数ではなく、高リスクの人を守り、重症化して亡くなる人を減らすこと。

見つかった感染者の10~100倍の無症状感染者が街を歩いていることを考えれば、見つかった人の数だけ毎日報道することに、なんの意味があるのでしょうか。」

 

 

医療経済ジャーナリストの森田洋之氏

「公表されている感染者数はPCR検査の陽性者数で、PCR検査はインフルエンザに対して行われる抗原検査とは比較にならないほど、感度が高い。

このため新型コロナは、感染者数が過剰に計上されている可能性もあります。

一方、重症者数や死亡者数であれば、過去に流行したインフルエンザとも、新型コロナの以前の波とも比較できる。

そこに焦点を当てれば、感染者数の伸びほど死者数は増加していない。

押さえるべきはそこで、感染者数に一喜一憂すべきではありません」

 

 

 東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授 

「治療の手段、持ち駒が増えたし、推奨されている薬を迷わずに使えるようになった。だから重症化率が下がったのです」

 

 

浜松医療センター院長補佐 矢野邦夫医師

「感染者の8割以上を占める軽症者には、発熱したら熱さましという対症療法で、本格的な治療の対象は、CTで肺炎が確認されるような中等度以上の人や、心臓が悪いなど基礎疾患がある人、そして高齢者です」

 

 

京都大学ウイルス・再生医科学研究所 宮沢孝幸准教授

「マスクは電車内やコンサートホール、映画館などではしなくてよいと思いますが、大声で喋る場所では必要です。

マスクの目が5マイクロメートルなのに対し、ウイルスの大きさは0・1マイクロメートル。ウイルスが通ってしまうのでマスクは効果がない、と主張する人もいます。

でも、ウイルスは唾液中や飛沫のなかにいるので、マスクで大きな飛沫の粒子をブロックすれば、あとは小さいものが漏れだすだけ。

効果がないわけがありません」

 

 

 

東京では、自費PCR検査も価格競争の時代↓

www.itmedia.co.jp

 

www.nikkei.com

 

上記の2箇所だけで1日当たりの検査能力は7,300件、陽性率を6.5%とすると1日の感染者数は474.5人。

  

なお木下グループは2021年1月には、1日2万件の検査実施を目指しているそうです。

こちらも陽性率6.5%で計算すると1日の感染者数は1,300人。

www.kinoshita-group.co.jp

covid-kensa.com

 

12月26日追記:

上記の記事に書かれている各々のPCR検査施設は、PCR検査で陽性となっても「陽性の疑いがある」という解釈のため、行政には報告されないようです。

上記PCR検査施設の結果を含めると、東京都内の1日の感染者数は既に1,000人を超えている可能性が高いでしょう。

 

 

こちらは世田谷区の、社会的検査と呼ばれる特定の職種全員を検査するPCR検査↓

www.city.setagaya.lg.jp

 

 

 

もう一度、東京大学名誉教授の唐木英明氏の言葉。

「日本は新型コロナウイルスを、指定感染症第2類以上に指定してしまったため、軽症者も無症状者も病院に入れなければならず、医療に余計な圧迫を与えている。 」

 

2020年10月19日の記事↓

webronza.asahi.com

2020年11月28日の記事↓

www.jiji.com

 

 

また多くの医療機関が郵送による新型コロナウイルスPCR検査を行なっています。 

指定感染症第2類以上に指定されているウイルスが郵便で全国を移動しているわけです。

nagoyanotes.com

 

ちなみに2類感染症に分類されているSARSの致死率は9.6%、MERSは35%。

1類のエボラ出血熱は80~90%。

指定感染症第2類以上に指定されている新型コロナウイルスの、厚生労働省発表の2020年12月9日時点の、10歳未満から80代以上の全ての年代を含めた死亡率は1.3%。

 

 

  

すでに 新型コロナウイルスにもインフルエンザと同じような検査キットが開発されているわけですから、インフルエンザと同じように何らかの症状がある人が検査をして、陽性ならば治療するようにすべきだと私は思っています。

www.nikkei.com

 

  

この先も無症状の濃厚接触者などPCR検査数が更に増加していけば、実態と乖離した指定感染症第2類以上に指定されている新型コロナウイルスにより、行政担当者・医療現場はさらに疲弊していくことになります。

医療現場では現在も新型コロナ以外の医療に影響が出ていますが、今後は無症状の感染者により、地域や国の行政サービスにも影響を与えることになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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