「無題。」
今回は、私が敬愛するヴィヴェーカーナンダが1893年の第1回万国宗教会議の最後の会合において述べた言葉です。
キリスト教徒が、ヒンドゥー教徒や仏教徒になることでもなく、ヒンドゥー教徒や仏教徒がキリスト教徒や仏教徒になることでもありません。
それぞれが他の人びとの精神と融和し、しかもその個性を保持し、自分自身の成長の法則に従って成長せねばならないのです。
この宗教会議が世界に何かを示したとするならば、それはこういったことであります。
すなわち、人間の本性の神聖性、清浄性と慈悲は、世界のいかなる教会の独占物でもなく、それぞれの組織はもっとも高貴な性格の男女をつくり出しているということを世界に証明したことでしょう。
この証拠にもかかわらず、もし誰かが自分の信じる宗教の独占的存続と他の宗教の破滅を夢みるならば、わたしはその人をこころの底から哀れみます。
そして、それぞれの宗教の旗印に「助けあって、戦わず」、「融和して、破壊せず」、「争いではなく、調和と平和を」と書かねばならないだろうと指摘します。
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