「北欧訪問記(10)」

オスロ中心部カール・ヨハン通り、マクドナルドやH&Mが見えます。

オーガニック・レストラン「コロニーハーゲン」

モリ君と別れ国立博物館へと向かった私ですが、芸術に造詣の深くない私は 多くの絵画や彫刻を見ても「ふ~ん」という感じで、結局もっとも「おお~」と 思ったのは、ムンク「叫び」でした。 おそらく事前にこの絵のことを知らずに見たとしても、やはり一番興味を持った のではないでしょうか。 この絵には、確かに人を惹きつける力があります。 この日は、モリ君がシェフとして働いているレストランに招待してくれていたの ですが、約束の時間まで間があったのでオスロの中心部をしばらく歩いてみます。 メインストリートのカール・ヨハン通りはレストランなどが並び、道路の脇では 絵を並べて売っていたりして、なかなかの賑わいでした。 その後、約束の時間も近づいてきたのでモリ君の働くオーガニック・レストラン 「コロニー・ハーゲン」へと向います。

ザ・シェフ、モリ

ヨーロッパ諸国は、国の政策的な面、そして畑の有機栽培面積の割合でも日本より はるかに進んでいますが、モリ君の話ではノルウェーでもオーガニック食材に対する 関心は高いそうです。 私がお店に到着した時には、私の他に招待されていた二組の御夫妻がすでに 来ていました。 一組は私が泊めていただいていたトムさんカオリさん御夫妻、もう一組は私が オスロに到着した時にモリ君と一緒に待ってくれていたコズエさんの御夫妻。 どちらも奥様は日本人、ご主人はノルウェー人です。 ご主人は二人とも日本に住んでいた経験があるため日本語を話すことができ、 特にコズエさんの旦那様は札幌に留学していたので、札幌時代の思い出を いろいろと話してくれました。 それにしても二人とも、とにかく日本の食べ物屋さん、特に居酒屋さんへの愛が ハンパなく、「また日本の居酒屋さんに行きたい!!」と言っていました。 確かに欧米諸国には日本の居酒屋さんのように、いろいろな種類の料理を 少しづつ注文できて、お酒も飲めるようなシステムのお店はないと思うので、 ヨーロッパなどで居酒屋さんを開いたら、繁盛するのではないでしょうか。 カオリさんのご主人トムさん曰く、日本に行った外国人が最初に覚える言葉は、 「カンパイ」と「ノミホウダイ」だそうです。 日本人、どんだけ酒好きなんだよという感じですが・・・。 料理を作っていたモリ君が一品ごとに説明をしてくれましたが、私には覚えきれ なかったため、写真のみ載せておきます。 それにしても、現地の人達と一緒にバリバリ働いているモリ君はなかなかカッコ 良くて、ちょっと感動してしまいました。

ベルゲン行きの列車

スカンジナビア山脈の湖、表面は凍っています。

カオリさんの手作り弁当とおつまみミックス

2月17日(水) この日はAM8:25発のベルゲン急行で、ノルウェーの西海岸の港街ベルゲンへ。 朝、カオリさんとトムさんに、また日本でお会いしましょうと別れを告げ、夫妻の 家を出ます。 カオリさん、出発する際には私が日本食が恋しくなってきたのでは?と、おむすびの 入ったお弁当を持たせてくれました。 最後まで優しい心遣いに、本当に感謝、感謝です。 列車はオスロ中央駅を定刻通りに出発し、山岳地帯へと向います。 途中でカフェのある車両に移動し、カオリさんが持たせてくれたお弁当を食べます。 袋の中には、お弁当の他にもノルウェーでは超貴重品であろうセブンイレブンの おつまみミックスが入っていました。 おつまみミックスは、少し食べたところで「そうだ!アイスランドへのお土産に持って いこう。」と思いつき、大切にバッグに入れておきます。 車窓からは針葉樹の森、湖、農場、フィヨルドなどノルウェーの自然を満喫する ことができます。 途中までは別荘と思われる建物が建っていますが、その先は人工物といえば 送電線の鉄塔くらいで、完全に雪と氷の世界になります。 このベルゲン急行最高所の駅はフィンセといい、標高1222mのところにあります。 このあたりは風も強く、体感温度はかなり低そうです。 フィンセを過ぎて列車が山を下りはじめてしばらくすると、徐々に雪は少なくなり 左手にはフィヨルドが見えてきます。 つづく。

山頂付近、あるのは送電線のみ

最高所の駅フィンセ、標高1222.2m。

ベルゲンに近づくとフィヨルドが見えてきます。