「中村哲医師のDVD」(動画)
中村哲医師の著書を数冊読みましたが、中村医師がアフガニスタンにおいて水路を作る際に参考にした山田堰の構造など、文章では分かりにくい部分があったため中村医師のDVDを購入してみました。
まずは山田堰について。
こちらは中村医師が参考にして鉄製で同じものをアフガニスタンに作った、福岡県朝倉市菱野の三連水車↓
2010年当時の報道番組の内容がyoutubeにupされていました↓
2020年度ペシャワール会現地報告会、1:30~22:30でPMS(ペシャワール医療サービス)方式の灌漑事業について、分かりやすく説明されています。中村医師は50歳を過ぎてゼロから土木工学を学び、この事業を完成させました。
中村医師のDVDより、内容を一部紹介いたします↓
DVD「アフガニスタン 用水路が運ぶ恵みと平和」より
DVD「荒野に希望の灯をともす」より
現在、当院において中村医師の著書とともに、これらのDVDも貸し出しておりますので、特に当院に来ている中学生、高校生、大学生くらいの年代に見ていただきたいと思っています。
中村医師は著書の中で、現在の若い世代に対する大きな希望をたびたび語っていました。
では最後に中村医師の著書「天、共に在り」の最後の文章を紹介いたします。
しかし、変わらぬものは変わらない。
江戸時代も、縄文の昔もそうであったろう。
いたずらに時流に流されて大切なものを見失い、進歩という名の呪文に束縛され、生命を粗末にしてはならない。
今大人が唱える「改革」や「進歩」の実態は、宙に縄をかけてそれをよじ登ろうとする魔術師に似ている。
だまされてはいけない。
「王様は裸だ」と叫んだ者は、見栄や先入観、利害関係から自由な子供であった。
それを次世代に期待する。
「天、共に在り」
本書を貫くこの縦糸は、我々を根底から支える不動の事実である。
やがて、自然から遊離するバベルの塔は倒れる。
人も自然の一部である。
科学や経済、医学や農業、あらゆる人の営みが、自然と人、人と人の和解を探る以外、我々が生き延びる道はないであろう。
それがまっとうな文明だと信じている。
その声は今小さくとも、やがて現在が裁かれ、大きな潮流とならざるを得ないだろう。
これが、三十年の現地活動を通して得た平凡なメッセージである。