「前世療法(1/3)」

先月4月14日(土)、15日(日)、21日(土)、22日(日)と二週に渡って 前世療法の第一人者であるブライアン・L・ワイス博士のワークショップに参加 してきました。 14日(土)、15日(日)は大阪、21日(土)、22日(日)は東京での開催。 参加者は日本全国、さらにアジア圏でワイス博士のワークショップが開催されるのは 日本だけということもあり、アジア諸国など海外からの参加者もかなりの数でした。 参加人数は大阪が約400名、東京が約600名、また私と同じように両会場ともに 受講した者も100名近くいました。 さすがはワイス博士です。 ちなみにワイス博士は3年前に一度日本でワークショップを開催しており、今回が 二度目の日本開催となります。 「前世療法」という言葉を聞いたことがない方のために、少し説明をいたします。 「前世療法」とはワイス博士が1986年に出版した「Many Lives,Many Masters」を 日本語訳し、1988年に出版された日本語版の題名です。 日本ではすっかり「前世療法」という言葉が(一部では)定着しましたが、原題は 「Many Lives,Many Masters」といい、本を読むとワイス博士がなぜこのような タイトルを付けたのかがわかります。 まずはこの本の著者ブライアン・L・ワイス博士がこの本を書くきっかけとなった 出来事が起きるまでの経歴です。 ニューヨークのコロンビア大学を優秀な成績で卒業し、エール大学医学部に進む。 エール大学医学部卒業後、ピッツバーグ大学医学部において精神科医としての キャリアをスタート。 その後マイアミ大学に移り、4年後にはマイアミ大学附属病院精神科主席教授 となる。 その間には専門分野の論文を37本発表。 ではこの本のあらすじを説明します。 ワイス博士がマイアミ大学附属病院精神科主席教授となってからしばらくして 博士の治療を受けに来たのが、キャサリンという神経症強迫症状に悩む27歳 の女性でした。 ワイス博士はキャサリンの症状を改善させようと18ヶ月にわたり、従来の 様々な精神医学の手法を試みますが、全く効果が現れません。 そこで彼女に対して催眠療法をおこなうことを決め、子供の頃のトラウマを 思い出させます。 通常はこの方法で症状は改善していくはずですが、キャサリンは忘れていた 子供の頃のトラウマを思い出しても、やはり症状は改善されません。 そこである日のセッションにおいてワイス博士は、退行催眠中に以下の ような指示をキャサリンにします。 「あなたの症状の原因となった時まで戻りなさい。」 キャサリンが戻ったのは、今から約4000年前のエジプトでの彼女の過去世 でした。 この出来事はそれまで典型的な現代医学の医師としてのキャリアを積んできた ワイス博士にとっては、想像すら出来ない出来事でした。 キャサリンのエジプト時代の過去世での最期は、洪水あるいは津波による溺死 というものでしたが、その記憶を思い出すことによりキャサリンの子供の頃から あった水に対する恐怖はすっかりなくなってしまいます。 その後、退行催眠を行うたびにキャサリンは幾つもの異なった時代の過去世へと 戻り、それらの記憶を思い出すことによって更に様々な症状が消えていきます。 また過去世では今生において関係の深い家族、友人などの魂と、その時に よって関係性を変えながら、幾度も繰り返し巡り合っているという事実も分かって きます。 ある日の退行催眠中にキャサリンの口から博士本人や、博士の家族以外には 知り得ないような、ある重要な事実に関する内容が語られます。 その内容はこの地球上とは異なる次元に存在する、霊的に進化したマスター達から、 キャサリンを通して博士へと伝えられたメッセージでした。 この経験により、典型的な現代医学の医師であり最初は半信半疑だったワイス 博士も、輪廻転生を信じるに至ります。 その後、退行催眠によるセッションを続けることによりキャサリンの症状は完全に 消えますが、その間には多くの情報がマスター達から博士へと伝えられます。 以上、簡単にワイス博士の著書「前世療法」(原題:「Many Lives,Many Masters」) の内容を紹介しました。 私がこの本を最初に読んだのは約20年前ですが、それ以降何度も読み返して 現在では、本もかなりくたびれた感じになっています。 私が特に好きな部分は、マスター達がキャサリンの口を介して語る深遠な言葉の 数々です。 今回は、ワイス博士が「詩人のマスター」と名付けたマスターが語った内容を 最後に紹介します。 大切なことは忍耐とタイミングだ。 ・・・・・すべてのことには時がある。 人生をあせってはならぬ。 人生は多くの人々が期待するように、うまく予定通りにゆくことはない。 したがって、人はその時々にやってくるものを受け入れ、それ以上を望まない 方が良いのだ。 命には終わりがない。 そして、人は決して死なないのだ。 新たに生まれることも本当はないのだ。 ただ異なるいくつもの場面を通り過ぎてゆくだけなのだ。 終わりというものはない。 人間はたくさんの次元を持っている。 時間というものは、人が認識しているようなものではない。 答えは学びの中にあろう。 次回は、ワイス博士の大阪、東京でのワークショップについて少し書こうと 思います。