「北欧訪問記(11)」

ベルゲン近くのフィヨルド、切り立った崖と海岸の間の狭いスペースにも建物が並んでいます。

ベルゲン駅に到着。

港町だけあって、魚介類は豊富。

前回からのつづき。 列車がスカンジナビア山脈を西へと下り、ベルゲンの街が近づいてくると左手には フィヨルドが見えてきます。 湾のすぐ近くまで切り立った崖が迫っていますが、その間のわずかなスペース にも家が建てられていました。 岸にはボートが何艘もありましたが、このあたりに建っている建物も別荘なので しょうか? もし、ここに住んでいるのだとしたら何故こんな狭い斜面に?と思ってしまいます。 オスロを出発したときは青空でしたが、ベルゲン駅に到着すると予想通りの どんよりとした曇り空、ここベルゲンは海流、気流、スカンジナビア半島の地形の 関係で、一年のうち300日は雨が降ると言われているそうです。 地形や気流の関係で言えば、冬場の日本海側のようなイメージでしょうか。 駅に着くとまずコインロッカーに荷物を預け、港の方向に向かって歩いてみます。 海沿いには魚介類を売っているお店があり、魚の他にもタラバガニに似たカニの脚、 伊勢エビに似たもの、貝類なども販売されていました。

フロイエン山頂行きケーブルカー乗り場。

ケーブルカー車内からの景色。

そこから湾の周りを歩いて、ユネスコ世界文化遺産にも登録されているブリッゲン 地区へと向います。 ここは港に面して壁のように木造家屋が並んでおり、初期の建物は13世紀頃から 建てられ、ドイツのハンザ商人の家や事務所として利用されていたそうです。 木造建築のためその後何度も火災で焼けましたが、そのたびに同じような形で 復元、修復されてきたということです。 ブリッゲン地区のあとは、ベルゲン市街の東側にあるフロイエン山へと向います。 山頂へは歩いて上ることもできますが、夕暮れが近づいていたこともあり、私は ケーブルカーを利用しました。 このケーブルカーは井戸のつるべのように、山頂付近に滑車がついており ケーブルで繋がった二両の車両が交互に上がったり、下がったりするという構造に なっています。 斜面は最大斜度26度とかなり急で、ケーブルカーの中は映画館や競技場のような 感じで、座席も段々に設置されています。 頂上までの距離は844m、毎秒4mで約6分ほどで頂上に到着します。 頂上からはベルゲン市内とその周辺を一望することができます。 ベルゲンはそれほど大きな街ではないので、フロイエン山を下りたあと市内を 歩いて一周してからバスに乗り、予約していたベルゲン空港近くのホテルへと 向います。 途中で大きなラウンドアバウトの交差点がいくつもあり、自分がバスを運転 しているイメージで交差点に入っていく車を見ていましたが、これはやはり 慣れないと、どちらが優先でどこを走るかなど混乱してしまいます。 ホテルに到着しチェックイン、明日のアイスランド出発に向け早めに寝ます。

フロイエン山、山頂からの景色。

下りの車内、登ってきた車両とはケーブルでつるべのようにつながっています。線路中央のケーブルが見えるかな?

ベルゲン駅外観。

飛行機から見たベルゲン。

さらに高いところからの景色、ベルゲン、フィヨルドノルウェー海が見えます。

上空から見た、雪に覆われたスカンジナビア山脈

2月18日(木) 本日はいよいよ最終目的地のアイスランドへと向います。 ベルゲンからアイスランドへは、オスロのガーデモエン国際空港を経由して行く こととなります。 オスロへ向かう飛行機はAM8:30発ですが、途中で何が起きるか分からないので ホテルを早めにチェックアウトし、AM6:30にホテルから空港へ向かう無料送迎 バスに乗り込みます。 ホテルを出てしばらくすると管制塔らしきものが見えてきて、近くの建物にバスが 止まり、乗っていた私以外の5、6名の乗客が全員そこで降りていきます。 空港に到着したのだと思い、私もそこで降りてチェックインカウンターで係りの おばちゃんにネット予約した紙を見せると、「これはここでは手続きできないから 空港に行って。」と言われてしまいました。 私が「ここ、空港じゃないの?」と聞くと「ここは、ヘリポートよ。」と言われ、 そこから5分くらい歩くと空港があると教えてくれました。 建物の中に入った時に、ずいぶんと小じんまりとした空港だなとは思いましたが、 そういうことでしたか。 降りるときにバスの運転手さんに、一言確聞けば良いだけの話しなのですが、 内気な日本人なもので、つい他のみんなについて降りてしまいました。 まあ、もし「空港までここから歩いて30分よ。」と言われていたら、ショックも 大きかったでしょうが、歩いて5分くらいならブログのネタが出来たと思えば よいと気を取り直し、まわりの景色を見ながら空港へと歩いて向かいます。 空港ではすんなりチェックイン出来て、無事オスロ行きの飛行機に乗り込みます。 飛行機からは、前日に列車で越えた雪のスカンジナビア山脈が眼下に 広がっています。 列車ではオスロからベルゲンまで約6時間30分かかったところを、飛行機では 1時間弱、移動することだけを考えたならば当然飛行機でしょうが、列車には 列車の良さがありますので、単純に時間だけでは比較出来ないですよね。 オスロガーデモエン国際空港に到着すると、そこからアイスランドレイキャビク 行きの飛行機に乗り換えるため、空港内をかなりの距離を歩くことになります。 レイキャビク行きの飛行機は、予定のAM10:05よりも20分ほど遅れて オスロを飛び立ち、アイスランドの首都レイキャビクへと向かいます。 つづく。

朝日に照らされたスカンジナビア山脈と湖。