「インド訪問記(4)」

3月14日(木)

チェンナイに到着した翌朝、朝食のためにホテル1Fのレストランに行くと、K家の他に今回の旅で同行する予定のONさんも既に来ており、はじめましての挨拶をします。

更に私たち4名が朝食を食べているともう1名の同行者ODさんも来て、これで今回の旅の同行者が全員集合。

朝食を終えた後、集合時間の午前9時にロビーに行くと日本語を話せる現地のガイドさんも来ており、挨拶をして荷物を車に積み込みます。

使用する車は思っていたよりも大きくて、かなりゆったりと座ることができました。

そしてドライバーさんの前のフロントガラスには、なんとラマナ・マハリシのステッカーが!!

 

こちらが私たちの利用していた車↓

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ドライバーさんの前にはマハリシのステッカー!

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車に乗り込み、聖なる山アルナーチャラ山とラマナ・マハリシのアシュラムがある聖地ティルバンナマライに向けて出発です。

道路は想像していたよりも綺麗で、快適に走って行きます。

ガイドさんの話によると、以前はひどい凸凹道が多かったが、この10年くらいでかなり整備され、同じ距離を走るのにも随分と時間短縮できるようになったそうです。

しかし市街地の交差点などは、人、自転車、オートバイ、リキシャ(オート3輪)、自動車などが入り乱れて、インドな感じでした。

 

思いのほか綺麗な道路↓

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かなり自由な感じの交差点↓

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しばらくすると料金所らしきものが見えてきます。

ガイドさんに「この道路は高速道路なの?」と聞くと、「そうです。」という答え。

ここから高速道路が始まるということでしょうか?高速道路の料金所のすぐ横にはマンゴー、きゅうり、ココナッツなどを売る人たちがたくさんいます。

ちなみにマンゴーはウルシ科の植物のため、ウルシにかぶれる人はマンゴーの汁でかぶれることがあります。私は以前にパプアニューギニアで、それを知らずに手づかみで完熟したマンゴーを食べて、手や口の周りなどが大変なことになりました。インドでもマンゴーにかぶれる人がいるそうですが、一晩水に浸けてから食べるとかぶれにくくなるそうです。

こちらは以前に書いた記事です↓ 

https://ameblo.jp/hakusan-oste/entry-11064228046.html

https://ameblo.jp/hakusan-oste/entry-11067141679.html

 

 

高速道路の料金所で食べ物を売る人たち↓

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お兄さんに手を振ると素敵な笑顔を見せてくれました↓

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車は水田地帯を抜け、途中でジンジー(Gingee)という町に寄り山の上のお城(Gingee Fort)を見学します。このお城は9世紀にコナ王朝の王によって建造され、2つの山にそれぞれ、王と王妃のお城があります。

 

稲刈り後の水田で稲わらを食む牛。水田の畦にココナッツの木が生えているのがいかにも南国です↓ ちなみにこの日の最高気温は約37℃。

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Gingee周辺はお米とバナナの産地、このあたりではお米とバナナを交互に植えたりするそうで、写真ではお米を収穫後の水田にバナナが植えられています↓

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Gingee城(こちらは王の城)↓

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Gingee城(こちらは王妃の城)↓

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Gingee城を見学後、近くのレストランでランチを頂きます。

南インドはお米の産地ということもあり、ナンよりもお米を食べるのが一般的だそうです。旅行中によく食べたのは中心に長粒種のご飯が大盛りに盛ってあり、その周りを小さな器に入ったカレーなどが囲んでいるスタイル。材料が不明の食べ物もありましたが、私はどれも美味しく頂くことができたので、食事に関しては特に困ることはありませんでした。

 

本日の昼食

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昼食後、私たちがティルバンナマライで滞在する予定のホテルに到着。

ホテルに着くとヒンドゥー教ではシヴァ神の乗り物とされる牛、そしてRangoli(ランゴリ)が出迎えてくれます。ランゴリとは一般的に祭事や儀礼の際に地面に描かれる吉祥模様ですが、ここティルバンナマライでは朝になると玄関前の地面に模様を描く姿を日常的に見ることが出来ます。ランゴリは伝統的には米粉を使用しますが、最近ではカラフルな色砂を用いることが多くなったそうです。

 

ホテル横に繋がれた牛↓

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ホテル前の地面に描かれたランゴリ↓ 

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レセプションのある建物に入ると、正面には大きなラマナ・マハリシの写真が掛かっています。さすがはティルバンナマライのホテルです。またレセプションの前には水に花を浮かべたフローティングフラワーが置かれていました。インドでは至る所で、おもてなしをするためのフローティングフラワーを目にしました。

 

レセプションの壁に掛けられたマハリシの写真↓

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レセプションの前にあったフローティングフラワー。

毎朝デザインを変えて、ホテルのスタッフが花を浮かべていきます↓

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部屋の鍵を受け取り私が泊まる部屋の前に行くと、大きなお腹をしたサルが歩いていました。他にも妊娠中のサルがおり、ホテルのスタッフに聞くとこの季節はサルの出産の季節なのだそうです。

 

私の部屋の前を歩く妊娠中のサル↓

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部屋に荷物を置き、聖地ティルバンナマライにある南インド屈指のヒンドゥー寺院であるアルナチャレシュワラ寺院(Arunachaleswarar Temple)に向かいます。

この寺院は9世紀のコーラ王朝により建造が始まり、その後増築が繰り返されて16世紀にほぼ現在の形が完成。現在では 総面積が10ヘクタール近くになるそうです。寺院は高い塀に囲まれ、東西南北それぞれにゴープラ(複数形だとゴープラム)と呼ばれる塔が建ち、参拝者はここから出入りします。正門となる最も高い東のゴープラは11層、高さ61メートルにもなります。

境内に入る際は門の外で履き物を脱ぎ、裸足になって入ります。門の外ではこの寺院の祭神であるシヴァとその妃パールバティに捧げるための花が売られていました。

ヒンドゥー教では供える植物にも意味があり、ジャスミンの白い花はどんな神様でもOK、シヴァ神のお気に入りはベルパトラ(bel  patra)の葉、ヴィシュヌ神はトゥルシー(tulsi)の葉、女神パールバティーは赤が好みのためバラの花がよく供えられます。他にはマンゴーの葉も聖なる葉ということで、祭りの際には家の玄関に飾ったり、寺院の境内にもマンゴーの木が植えられていることが多いようです。

 

門の前で供え物を売るおばちゃん。ベルパトラの葉、ジャスミンの花を編んだもの、ジャスミンとバラを編んだものなどが売られています。シヴァとパールバティーに供え物を購入。たしか葉が20ルピー(約30円)、花が40ルピーだったと思います。

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東のゴープラを内側から見たところ、そのレリーフの繊細さと塔の巨大さに圧倒されます↓

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本殿の中は写真撮影禁止なので、境内の写真を何枚か。境内は何重にもなっていて多くの建物があり、建物は全て石造りで中は薄暗いため、いろいろな建物を出たり入ったりしている内に自分がどこにいるのか分からなくなってきます。

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後ろは聖なる山、アルナーチャラ山

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カラフルに彩色された塔もありました。

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アルナチャレシュワラ寺院とアルナーチャラ山の模型

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寺院内で唯一、このまるの場所だけが4つのゴープラム全てを同時に見ることができます。もしこの寺院に行く機会があればこの場所を探してみてください。

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アルナチャレシュワラ寺院から見るアルナーチャラ山と夕陽

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寺院内では門のところで購入した花を供えようとしましたが、 礼拝所内は外国人の入室禁止。そこでガイドさんにまとめてお願いしますが、ガイドさんも入室はダメと言われているようです。ガイドさんがしばらく交渉して、私たち全員を代表してなんとか礼拝所内に入り、花を供えてきてくれました。

あとで聞いたところによると、この礼拝所は地元南インドの人しか入れないのだそうです。ガイドさんは北インド出身なのですが、私たち日本人には分からなくても、現地の人が見ると顔つきや肌の色などで彼が南インド出身ではないということが分かるのだそうです!そのため一度は入室を断られましたが、日本人のガイドとして来ているので彼らの代わりに花を供えたいのだ、とお願いして特別に入室を許されたそうです。

ヒンドゥー寺院では、基本的にどこの寺院もヒンドゥー教徒以外は祭神が祀ってある本殿に入ることは出来ませんが、ヒンドゥー教徒のインド人でも地元の人以外は入ることが出来ない場所があるということには驚きました。

この日も寺院内はものすごい人出でしたが、外国人は私たちの他には白人を二人見ただけでした。それだけ観光化されておらず、熱心な地元の信者達に支えられている寺院なのだということでしょう。

 

寺院を見学したあとは、インド風にアレンジされた中華料理店で夕食をとりました。料理の写真はありませんが、町の様子を何枚か写真にとりましたのでご紹介します。

 

東のゴープラを出たところ↓

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夜のティルバンナマライ

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夜の町中も特に危険な感じはしませんでした。

インドもいろいろと物騒なニュースを聞きますが、私が昔住んでいた某国のように、国によっては危険過ぎて夜出歩くことなど不可能な場所もありますから、それを考えればまだ平和なところだと言えるのではないでしょうか。

 

 

 

明日は、アルナーチャラ山登山とラマナ・マハリシのアシュラム訪問です。

 

つづく。