「『ゴールデンカムイ』1-23巻入りました。」(本)(動画)

漫画「ゴールデンカムイ」の1-23巻が入荷いたしました。

こちらも当院に来ている方にオススメされてネットで1巻を試し読みしたところ、かなり面白かったため、最新刊までまとめて購入してしまいました。

コロナに関して調べる作業が一段落するまではと、1巻を読んだ後しばらく我慢していましたが、とりあえず私なりにコロナに関しては一区切りつきましたので、ようやく購入できました。

 

ゴールデンカムイ」あらすじ(公式サイトより)↓

舞台は気高き北の大地・北海道。時代は、激動の明治後期。
日露戦争という死線を潜り抜け『不死身の杉元』という異名を持った元兵士・杉元は、
ある目的の為に大金を欲していた…。
一攫千金を目指しゴールドラッシュに湧いた北海道へ足を踏み入れた杉元を待っていたのは、網走監獄の死刑囚達が隠した莫大な埋蔵金への手掛かりだった!!?
雄大で圧倒的な大自然! VS 凶悪な死刑囚!!
そして、純真無垢なアイヌの少女・アシリパとの出逢い!!!
莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開けるッ!!!!

 

 

ゴールデンカムイ」公式サイト↓

youngjump.jp

 

ウィキペディア

ゴールデンカムイ - Wikipedia

 

作者の野田サトル氏は、北海道の北広島市出身だそうです。 

野田サトル - Wikipedia

 

 

私は北海道出身ということもあり、子供の頃には家にあった子供向けのアイヌ神話の絵本を繰り返し読んでいましたし、大人になってからは知里幸恵さんの「アイヌ神謡集」を読み、その言葉の美しさに感動しました。

また北海道という地名の名付け親であり、アイヌ民族の人権を守るために尽力した松浦武四郎氏の本を読み、当時の北海道において和人達がアイヌの人達に行なっていた卑劣な行為の数々に憤慨し、自らも和人の一人として情けない気持ちになりました。

私は以前からアイヌの人達の世界観に畏敬の念を持っていましたので、このマンガで多くの人達がアイヌの文化や世界観を知ることになったことが、とても嬉しいです。

 

知里幸恵 - Wikipedia

 

松浦武四郎 - Wikipedia

 

 

 

では「ゴールデンカムイ」からアシリパの言葉を一部抜粋。

 

私たちは身の回りの役立つもの

力の及ばないもの

全てをカムイ(神)として敬い

感謝の儀礼を通して良い関係を保ってきた

 

火や水や大地 

樹木や動物や自然現象 

服や食器などの道具にもすべてカムイがいて

神の国からアイヌの世界に役立つため

送られてきてると考えられ 

粗末に扱ったり

役目を終えたあとの祈りを怠れば

災いをもたらすとされてきた

 

 

熊の神キムンカムイを送る儀礼イオマンテ」は、野蛮な行為だとして北海道知事名による通達により1955年に禁止されましたが、2007年4月に北海道は通達を撤回しています。

 

今年の10月には、「イオマンテ」を題材にした映画「アイヌモシリ」が渋谷ユーロスペース他で公開されます。

この映画「アイヌモシリ」は、ニューヨーク・トライベッカ映画祭のインターナショナル・ナラティブ・コンペティション部門にて長編日本映画史上初の審査員特別賞を受賞したそうです。

監督は北海道伊達市出身の福永壮志氏。

福永壮志 - Wikipedia

 

 


映画『アイヌモシリ』予告編

 

 

北海道の野草といえば、私の場合は春にエゾノリュウキンカ(ヤチブキ)、ギョウジャニンニク(私が子供の頃はアイヌネギという呼び名が一般的でした)、タラの芽、ウド、フキ、ワラビなどの一般的な山菜を山で採ってきて食べるくらいでした。

しかし、ゴールデンカムイには私が子供の頃から日常的に見ていた様々な野草や樹木の効能、利用方法が描かれており、あらためてアイヌの人達の智恵の深さに驚かされました。

また、私は見るだけで食べることはなかったキタキツネ、エゾリス、野ウサギ、タヌキ、エゾシカなど多くの野生動物たちとアイヌの人達との密接な繋がりを知ることもできます。

ゴールデンカムイには、川や海の生き物についても沢山描かれており、魚の皮で作った服や靴も出てきます。

私の祖母はアイヌではありませんが、今は亡き私の祖母も子供の頃に、冬には鮭の皮で作った長靴を履いていたと言っていました。

今から100年以上前の話となるでしょう。

 

話しは変わりますが、私は「ゴールデンカムイ」を読んでいて「鬼滅の刃」と多くの部分において共通点があると感じました。

まず、時代設定がどちらも近代。

鬼滅の刃は大正時代、ゴールデンカムイは明治後期が舞台となっています。

そしてどちらも刀、銃などを使用した戦闘シーンが多く、凄惨な描写がありつつも、家族愛や友情が描かれ、ときにホッコリとさせられる場面もあります。

またゴールデンカムイに登場する人物は、網走監獄から脱獄した囚人など、社会からはみ出してしまったような人間が多いのですが、そこに至るまでの彼らの背景なども描かれており、しかもどこか憎めないキャラクターが多く、鬼滅の刃の鬼達と共通する部分があると感じました。

やはりヒットする作品には、何らかの共通点があるのかもしれません。

現在、7巻まで読み終えたところですが、今後の展開が非常に楽しみです。

 

 

当院には「鬼滅の刃」、「ゴールデンカムイ」ともに最新刊まで揃っておりますので、ぜひ読んでみてください。 

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こちらは「ゴールデンカムイ」全巻の、表紙そでに書かれている言葉。

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カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム 

天から役目なしに降ろされたものはひとつもない

 

 

 

 

 

いやぁ、漫画って本当にいいもんですね。