「矯正歯科医院のおはなし。」

今回は当院にお子様が来院しているお母様からお聞きした、文京区にある矯正歯科医院でのお話です。

なお、このお話を当ブログの記事にすることはお母様からの了承済みです。

このお母様は一番上の子の歯並びが良くないために歯列矯正をすることにし、知人の紹介やネット検索などで、良いと思われる矯正歯科医院数軒にお話を聞きに行ったところ、最初の歯科医院、そして2軒目の歯科医院では「矯正をするには歯を抜かなければいけない。」と言われたそうです。

そして3軒目の歯科医院で説明を受けた際に「この子の場合は歯を抜くと胃腸の働きが悪くなるので、歯を抜いてはいけない。」と言われました。

その先生の説明では歯や顎の状態によって、歯を抜いた方が良いケースと抜いてはいけないケースがあるということでした。

先生のお話を聞いてお母さんは、あることを思い出しました。

実はお母さんも子供の頃に歯列矯正を行ない、そのときに奥歯を4本抜歯していました。

そして歯を抜いてから4年後、原因不明の十二指腸潰瘍となり更に潰瘍がすすんで穿孔(腸壁に穴が開くこと)となったため、手術をして長期入院したという経験があるそうです。

その当時、周囲からは「何か精神的な悩みがあるのではないか」などいろいろなことを言われたそうですが、本人には全く思い当たる節がありませんでした。

そして、先日自分のお子さんが「この子の場合は歯を抜くと胃腸の働きが悪くなるので、歯を抜いてはいけない。」と言われ、自らの十二指腸潰瘍の原因は歯列矯正のための抜歯に違いないと思い至ったそうです。

他にも候補の歯科矯正医院があったそうですがそれ以上他の歯科医院には行かず、お母さんは3軒目の歯科医院で子供の歯科矯正をすることに決めました。

 

当院にも歯列矯正を行なってから原因不明の体調不良となり、病院ではどこの科に行っても全く原因が分からないため、最終的には心療内科に回されて大量の薬を処方されるという経験をした方々がこれまでにも複数人来院しています。

それらの方々はオステオパシーにより通常の生活を送ることが出来るようになりましたが、歯科医師でも歯列矯正によりどのような症状が起きる可能性があるのか理解していない人達がいます。

現在は審美歯列矯正を行なう歯科医院が増えており、多くの歯科医師歯列矯正のために簡単に健康な歯を抜いてしまいます。

都内には、まるで高級ホテルのロビーのような受け付けを備えた豪華な見た目の審美矯正クリニックがいくつもありますが、歯列矯正を受ける患者の側はクリニックの見た目で選ぶのではなく、矯正をする歯科医師の知識や技術を十分に吟味してどこで歯列矯正をするのかを決めていただきたいと思います。

 

今回紹介した矯正歯科医院は白山オステオパシーから歩いても行けるほどの距離ですが、私自身がこの先生を知っているわけではないため医院の名前は書きません。

知りたい方は白山オステオパシーに電話かメールで直接問い合わせてください。

 

こちらは身体のメンテナンスのために当院に通っている歯科医師の先生に、「眞野先生の意見を聞かせてください。」といただいた「下顎平衡機能から考える直立二足歩行と歯科医療」という本です↓

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歯と全身の関係を考えている歯科医師は、まだまだ少ないように思います。

以前に東北の某県の歯科医師が白山まで通い、白山オステオパシーの理論とテクニックを学んでいたことがありますが、日本では歯科医師のほうが一般の医師よりもオステオパシーを含めた代替医療に対する理解があるように私は感じています。